水出しコーヒーの贅沢

ディープなコーヒー・マニアの間では常識となっているのが、「水出しコーヒーを飲む時に氷を入れてはいけない」という話。冷蔵庫で冷やすのも、本当は好ましくない。室温で12時間以上掛けて抽出し、室温で飲む。温めるのも好ましくはない。せいぜいが、ちょっと高いグラスや抹茶、煎茶用の茶碗を氷水で冷やしておいて、そこに室温の水出しコーヒーを注いで、冷水をチェイサーとして、チビチビと味わうくらい。コーヒーを冷やしたり、まして氷を入れたりしてはいけない。水出しコーヒーはアイスコーヒーではないのだ。でも、なぜ、そうなのか?

コーヒーをあえて「お湯」でなく水で淹れるのかというと、苦みが抑えられ、飲みやすくなるからで、なんでもそうなんだが、飲み物の味がもっともよく判るのが、常温からぬるい程度の温度。熱かったり冷たかったりすると、味が誤魔化せる。だから最高級の茶葉、玉露はぬるま湯で淹れる。特に、氷が入ってギンギンに冷やしたアイスコーヒーは、ビックリするほど苦みが強い豆を使う。熱湯で淹れたコーヒーは、時として冷めると不味い。水出しコーヒーというのは、コーヒー豆に余分なストレスを掛けずに、その豆の一番美味しいところをゆっくり、じっくり抽出し、味のよく判る常温でいただく、というのが、水出しコーヒーの哲学です。

とはいえ、お客さまが麦茶代わりにがぶ飲みしたいと言うんだったら、氷入れようが冷蔵庫で冷やそうが、そりゃ勝手だw そこで裏技。氷を入れたいんだったら、水出しではなく、最初に熱湯注いで、そこから数時間放置すれば、普通の美味しいコーヒーになって、冷やしても味にパンチがあって美味しいですw 煮出しコーヒーw