二日目は矢次早なり初なまり 酒井抱一 

という句があるんだが、初鰹を食べたら、翌日にはなまり節が出てきたという話で、なまり節というのが何かというと、三枚におろしたカツオを茹でて燻製にした物ですね。江戸時代からある。というか、カツオのような足の早い魚で、暑い夏で、流通が発達してない江戸時代では、ごく普通の食べ方で、生の刺身なんかより普及していただろう。言ってみりゃ「油漬けになってないツナ缶」です。油漬けでない分、使いやすいかも知れない。いちばん簡単な使い方は、スライスしてマヨネーズ。オニオンスライス付けても良い。江戸時代からの伝統的な調理法としては、「豆腐と炊合せ」「なまり節とナスの煮付け」「大根、人参、玉葱の根野菜と合わせて豚汁風に仕立てた味噌汁」など。生のカツオと違って茹でて燻製にしてあるので日持ちがする。だから、江戸時代にも二日目は矢次早なり初なまりとなるわけです。豆州楽市のなまり節は、ありがちな焼津産ではなく、田子産です。比較すると燻し具合が深くて、水分が少ない。味も濃い。静岡土産でSAなんかで買えるのは燻しがささやかで、味が薄い。

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